
就職・転職先で考えるのは、自身の希望条件だけではなく、働く先の将来性や規模・安定性を考えることも大切です。
今回は、薬剤師の転職時に悩む転職先の規模について調べてみました。
一般薬剤師が転職時に考え、悩んでしまう「ドラッグ」・「調剤チェーン」・「病院」の規模に限定して年収や福利厚生、休日などで得する事・損することを調べてみました。
製薬メーカーや上場一般企業は新卒でセレクトする企業になります。
また、製薬メーカーや上場一般企業への転職は、入学する大学の学部から違ってきます。
薬剤師が転職時に悩む転職先の規模
1.小規模
● 調剤薬局・ファーマシー: 1店舗〜9店舗
● 病院: 150床以下( ※150床の病院は大きな病院ですが、薬剤師の数が多くない為、小規模にしています。)
2.中規模
● 調剤薬局・ドラッグストア: 10店舗〜49店舗
● 病院 150床以上
3.大規模
● 調剤薬局・ドラッグストア: 50店舗以上
1. 小規模
やはり1番得することは年収になります。
小規模は中・大規模のように薬剤師を集める事ができない為、年収を高くすることが前提にあります。 薬局の場合は「大手であれば良い」という世間の常識が通用しないので注意する必要があります。
小規模の場合、薬剤師を大切にしてくれますし、社内で自身の意見が通り易いため、働きやすく感じることも多いでしょう。
また、専門の部署が無いことで、いろいろな経験をすることができます。
店舗開発、新店舗準備などで必要な薬局の許可、機器の選択、社内マニュアル作成などを経験できます。
会社から信頼が得られれば、自身が方針を出し、理想とする薬局を作ることも可能になります。
いろいろな仕事をやる為、本来の仕事に集中できないということもあります。ルーチンが完成されていないことから調剤過誤を起こすことになったりするケースもあります。
人数が少ない為、有給消化もできないうえに、軽い病気(風邪など)では、変わってくれる人がいないので頑張って出勤をしなければならない・・・ということもあります。
2. 中規模
中規模になるとある程度のことは完成されています。
50店舗ぐらいの時期は、買収で大きくなっている途中の状態で更に拡大を計画している、そんな時期の企業を見かけます。
同じ中規模でも、コツコツ大きくなってきている企業と買収を繰り返して大きくなってきている企業であれば社内雰囲気もかなり違います。
コツコツ大きくなってきた企業は、考え方や様々な概念が定義されていますが、買収を繰り返し、多くの企業が集まってできた企業は、当然ですが社内統一がされていなかったり、給与体系も変わったりなどの不安を感じるかもしれません。
一般的に50店舗以上であれば、人材も豊富になってきますし、いろいろな専門部署もあり、薬剤師は本来の仕事に集中できるようになります。
年収に関しては小規模企業ほどではありませんが、これからも出店・買収を考えているので薬剤師確保の意欲も高く、大企業に比べて高くなることが多いです。
3. 大規模
大規模になると保養所を持っていたり、ポイントでレジャー施設の利用や買い物ができたり、優待割引があったりなど福利厚生が充実しています。 研修プログラムも計画的に作られているので、研修がとても充実しています。
また、人材が豊富なので産休・育休がしっかり取れます。女性の割合が多い薬剤師の世界であれば大変魅力的です。
大規模になると、総合病院の門前などに出店しているところも多くみられます。
これは、総合病院が院外処方せんをスタートする時、薬剤師会などに依頼が行く事が多いのですが、小規模な調剤薬局では土地等の確保や設備投資が難しいため、大手や大規模調剤チェーンの出店が多くなっています。
総合病院の門前になると、午前中は忙しいですが、午後は薬暦を書いたり明日の仕事の準備ができたりするので、比較的残業をせずに高度な仕事経験がっできるメリットがあります。退職金も充実しているところもあります。
大規模のドラッグストアの中には、ものすごい年収を出す企業がありますが、大規模ドラッグ=高給ではないので気をつけてください。
大規模な調剤チェーンの年収は、間違いなく中小に比べて低くなります。
また、大規模企業の運命ですが転勤が多くなります。診療報酬改定で『かかりつけ薬剤師』が増えるため、転勤が少なくなる可能性はありますが、こればかりスタートしてみないとわかりません。
まとめ
まずは新卒時に、病院で働くか調剤薬局で働くかを決めることが大切になります。一般的には病院が人気がありますが一長一短です。
転職を繰り返す可能性がある方は、調剤薬局をおすすめします。
企業規模選びは、仕事の内容や実力を考えるか、年収を考えるかが大きな選択肢になります。
年齢によるイメージも大切になります。若いときに実力をつけ30代から収入アップを選ぶような人生設計も良いのではないでしょうか。
最後に今の環境が続くと考えず、しっかりした計画を立て転職することをおすすめします。
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